Gary Mcfarland & Co/ゲイリー・マクファーランド Does The Sun Really Shine On The Moon?

才気煥発にして敏腕アレンジャーのゲイリー・マクファーランドは、かつて自らレーベル「Skye」を興し(1968-70)、20タイトルをリリースしたことがあります。このたびようやく2作が復刻されました。このアルバムと、別掲の「America The Beautiful」(SK1004)です。Skyeのレーベル・カラーは、ジャズ/ポップ/ラテンを主要3要素として、ハイセンス、ハイグレードの音楽だけど肩肘張らず、楽しんで聴けるというものでした。本作のレパートリー、曲調ともに多彩です。ビートルズあり、ジョビンあり。浮き浮き、口笛吹きたくなるほどお気軽、ライト感覚を極めたアレンジですが、繊細なハーモニーや確かなリズムワークが裏張りになった洗練されたサウンドです。ウォーレン・バーンハルトのオルガンはコテコテ系の対極です。ジェローム・リチャードソンのソプラノもマービン・スタムのラッパも、粋なリゾート感覚・ラウンジ感覚の化身といったところ。今、再び支持されること必至のサウンドです。 ジャズ輸入盤CD