Leaders/リーダーズ Slipping And Sliding

リーダーズが出現した時、多くのジャズ・ファンは驚きを隠せなかったはずだ。リーダーズ出現当時（80年代後半)、そこに結集した6人のミュージシャンのすべてが、ジャズ・シーンの一翼を担っている人ばかりで、その人たちだけで一つのグループが結成されるとは、夢にも思わなかったということだろう。ここに集まった人たちは、30年代、40年代の生まれの人達で、それぞれの代表作は、コンセプトの面で相当に違いを持ったものだ。けれどもこのリーダーズとして結集する時は、それぞれの個性は生かしながら、決して遊離してしまわない演奏を展開してくれている。それは、決して妥協の産物では無く、彼等の中の共通項としてのジャズが、もっともいい形で現出しているのだと思う。解説：今井正弘 国内盤CD