Reggie Workman/レジー・ワークマン Summit Conference

ここで聴けるジャズは、プロデュース過多のジャズではなく、各人のスポンティニアス(自発)性を重んじ、コール&レスポンスの極致を目指した演奏で、重さとオリジナリティなソノリティを感じることができる。メンバーは70年代に飛び出してきた、山下洋輔のニューヨークトリオの一員として知られるフェローン・アクラフや、60年代のジャズの先端を走ってきたレジー・ワークマン、アンドリュー・ヒル、サム・リバース、ジュリアン・プリスター。レジー・ワークマン・アンサンブルをどちらかというとパフォーマンスよりの活動と比較すると、本作はジャズよりの演奏、編成ということができると思う。無論、どちらもワークマンというミュージシャンの持つ特質で、それを区別することは出来ないけれど、一時代を築いたミュージシャンを集めて演奏した今作品は、ジャズ・ファンを喜ばせるに十分な出来事であり、パッションに満ちている。 解説：今井正弘 国内盤CD