Sandro Fazio/サンドロ・ファジオ The Birth

サンドロ・ファジオはフランス生まれ、シシリー育ち、アムステルダムでジャズ修業(ジェシ・バン・ルーラー他に師事)という経歴の若きギタリスト。メセニー、ジョンスコの影響を自ら披露する若者ですが、盲目的な右へ習へのスタイル形成はしなかったようで、とても伸び伸びした歌心に富んだフレーズに好感が持てます。アルバム前半では正攻法モダンジャズを展開。アルバム後半にイタリア的と言いますかラテン気質が出ているトラックがあってアクセントになっています。えぐい歌い回しも武器のベアルザッティのオリジナル｢H.C.｣では面白いコンビネーションが聴けます。アムステルダムでの兄弟子(?)、アルバート・ビラの濃口ラテン情緒の曲｢百年の孤独｣ではベアルザッティともども泣きの情緒的スパニッシュ・フレーズでムードを高めます。 ジャズ輸入盤CD