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コラム

バラードに最高の魅力を発揮するカーメン・マクレエ

カーメン・マクレエCarmen McRae、1922年4月8日 – 1994年11月10日)

ジャズ歌手、ピアニスト。1950年代から1980年代にかけてエラ・フィッツジェラルドやサラ・ヴォーン、ビリー・ホリデイと並ぶ大御所ジャズ歌手の1人として長く活躍し、20世紀において最も影響力の大きなジャズ・ボーカリストの1人とも言われています。

時代と共にポップスに近づいて行ったサラ・ヴォーンらとは対照的にジャズの枠を大きく飛び出すことはなく、ピアノトリオなどの簡素な伴奏を得意としていました。

張りのある声質は、パワフルでどことなく頼りがいのある、たくましい雰囲気で、貫禄たっぷりの歌声を聴かせてくれます。

亡くなってからも、女性ジャズ・ボーカルの最高峰に位置するひとりとして愛され続ける彼女の作品をご紹介します。

目次

瑞々しい歌声が絶品。カーメンが50年代に残した隠れ名盤


瑞々しい歌声が絶品。カーメンが50年代に残した隠れ名盤が登場

Carmen For Cool Ones & Mad About The Man

亡くなって約20年を経た今日も、女性ジャズ

・ボーカルの最高峰に位置するひとりとして愛され続けているカーメン・マクレエ。彼女の有名な作品はひととおりCDで入手可能となった感がありますが、本CDに収録されている「Carmen For Cool Ones」、「Mad About The Man」は真の歌好きを唸らせるアルバムとして、とりわけ玄人筋から高い評価を受けています。前者はチコ・ハミルトン・クインテット等でおなじみのフレッド・カッツがアレンジを担当。クールなアンサンブルがカーメンの暖かい歌声を引き立てます。後者はノエル・カワード作品集で、サイドメンにはチャーリー・シェイバースやレイ・ブライアントも参加。どちらもカーメンを語るのに欠かせないセッションです。

円熟味を増したカーメンの名曲集


 

円熟味を増したカーメンの名曲集

Sings ‘Lover Man’ And Other Billie Holiday Classics & Dave Brube

「カーメン・マクレエといえば1950年代のデッカ/キャップ時代」というファンも多いのではと思いますが、そんな方にもぜひ聴いていただきたいのが、60年代の演唱を収めた当CDです。歌声にはさらにコクが加わり、表現力は卓抜。どこを探しても文句のつけようのないボーカルの世界を味わわせてくれます。前半はアルバム「Sings ‘Lover Man’」より。敬愛するビリー・ホリデイゆかりのナンバーを、あざやかなカーメン節でよみがえらせています。(15)以降は、デイヴ・ブルーベック関連の楽曲を中心としたセレクション。大ヒット曲「テイク・ファイヴ」のボーカル・バージョン以下、バラエティに富んだパフォーマンスが続きます。

バラードに最高の魅力を発揮する50年代カーメンの名唱


 

バラードに最高の魅力を発揮する50年代カーメンの名唱

The Complete Kapp Recordings

「ブルー・ムーン」、「アフター・グロウ」等、Deccaレコードに数多くの傑作を残したカーメン・マクレエは、その好調を維持しながらKappレコードに移籍します。そして「Book of Ballads」、「When You’re Away」、「Something to Swing About」という3枚のアルバムを残しました。それらを集大成したのが、この2枚組です。カーメン生涯の名盤として日本でもロング・セラーを続ける「Book of Ballads」はさておき、他の2作品は長く入手困難な状態が続いていたので、今回の復刻を心待ちにしていたボーカル・ファンは数限りないはずです。キャップ時代のカーメンはDecca時代よりもさらに、バラード表現に深みが加わりました。それを満喫できるのが本作です。

ジャズ・バラードの世界を堪能。歌姫カーメンの初期セッション20曲を集大成


 

ジャズ・バラードの世界を堪能。歌姫カーメンの初期セッション20曲を集大成

First Sessions

ビリー・ホリデイから大きな影響を受けた三大歌姫のひとり、カーメン・マクレエの最初期のリーダー録音をカップリングした編集盤です。最初の8曲は唇ジャケットがセクシーな「Carmen McRae」(Bethleem BCP1023)から。もともとStardustというレーベルに録音されながら、2年後ベツレヘムで日の目を見たという初録音4曲を含んでいます。カーメンはアコーディオンのマット・マシューズのクインテットをバックに、新人離れした個性的な歌を聴かせます。(9)から(20)は、名門デッカとの契約第1弾「By Special Request」(Decca DL8173)から。こちらはディック・カッツ(p)の渋いギター入りカルテットが中心。(11)は作曲者のビリー・ストレイホーンが伴奏で参加。もともとバラードで定評あるカーメンですが、このアルバムの歌はどれも絶品です。ジャズ・スタンダードのお手本となる名曲名唱の連続。

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