(試聴可能) 歌うことの喜びに溢れた、心あたたまるCDが発売されました。ボーカルのリリナ・ファンティーニは大変な実力の持ち主ながら、これまであまりレコーディングに恵まれてきませんでした。しかし今回の作品では幅広い音域、豊かな歌声、卓越したリズム感を見事に生かし、文字通り会心の出来となっています。シンガー・ソングライターとして知られる彼女だけに、いわゆるスタンダード・ナンバーは収録されていませんが、ラテン、ブラジル的なテイストも取り入れた音作りは、多くの音楽ファンに気に入っていただけることでしょう。アコースティック・ピアノを生かしたアレンジも絶品です。オープニングとエンディングには、彼女のテーマ・ソングというべき「ジャズへの思い」が収録されています。